植物の生命力は侮れない

マンションにはさまざまな植栽が植えられていますが、樹種の選定には十分に配慮がされていてトラブルにならないように配慮されています。植物は強い生命力を持ち、想像を遥かに上回る力を秘めているからです。ですから勝手に植えたりすると、とんでもないトラブルになることがあります。今回は、そういった植物によるトラブル事例を2つ紹介します。

①ルーフバルコニーに芝生

天井からの漏水が起こった部屋があり、上階のルーフバルコニーからの漏水が疑われました。そこで上階にお邪魔すると、なんとルーフバルコニーの一部に土を敷き詰めて芝を張っていました。もちろん管理規約で禁止されている行為です。芝生の下を見てみると芝の根はコンクリートを砕き、防水層を破ってあちこちに根を伸ばしていました。コンクリートは手でつまめるほど細かく根によって砕かれていて、防水層は芝生の根により串刺しにされてボロボロでした。

あまり知られていませんが、芝生の根は防水層やコンクリートを簡単に突き破ります。そのため耐根シートと呼ばれるシートを貼るのですが、わずかな隙間からも細い芝生の根は入り込んでいきます。1箇所でも入り込むと、その隙間をどんどん広げていき、耐根シートを通ってその下に根を広げていくのです。

また別の物件では、1Fの中庭に後から芝生を植えていたのですが、土の下にある地下ピットのコンクリートに根が入り込み、コンクリートを細かく割っていました。芝生は時間をかければ、コンクリートを砕くほどの力を持つのです。ルーフバルコニーに芝生を植えてはいけませんし、中庭などに新たに植える場合は、植栽の専門家と管理会社を交えて十分な検討が必要です。

②隣の竹が入ってきた

竹やぶに隣接するマンションで、境界塀を超えて竹やぶの竹がマンションに入ってきていました。どうしてか地中から竹根がマンション敷地内に侵入したのですが、それに気づいた住民も特に気にしていませんでした。敷地の隅に竹が生えていたのですが、ある時から急に竹が成長して本数も一気に増えました。そして悪臭が漂うようになり、調査のために現地を掘って確認することになりました。すると竹根は地中の排水管に絡みつき、配水管を砕いて根を排水管の中に差し込んで排水を吸っていたのです。

栄養を得た竹は一気に成長して、さらに根を増やして排水管に侵入していました。ボロボロの排水管から汚水が染み出し、周辺に悪臭を放っていたのです。そこで敷地内の竹を全て撤去し、排水管を入れ替えましたが半年後には再び竹が侵入してきました。境界塀の周囲を掘り、竹が侵入しないように耐根シートを貼りましたが、これも何度も突破されました。境界塀の基礎周りをコンクリートで固めて、耐根シートを増し貼りし、超えてきた根を何度も引き抜くことで、なんとか収まりました。竹が侵入してきたら、管理会社に連絡して早めに対処しましょう。

植栽の入れ替えには注意を

植栽が枯れたりして、新たに植物を植えるケースもありますが、十分な検討が必要です。専門家を呼ぶなどして、慎重に樹種を選んで下さい。特にルーフバルコニーに土を入れて植物を育てることは、ほとんどのマンションの管理規約で禁止されています。大規模修繕工事の際には自費で撤去することを求められるので、勝手に植物を植えたりしないようにしましょう。植物は意外と強力なパワーを秘めています。思わぬトラブルを植物が招くことがあるので、要注意です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です