高層マンションでサッシが開かない /内外の気圧差に注意

タワーマンションの上層階でなくても、マンションの10階ぐらいでもサッシが開けにくいことがあると思います。力を込めても全く開けられないこともあれば、かなり重くてもなんとか開けられることもあります。しかし別の日には難なく開けることが可能だったりするので、訳がわからないと感じている人もいるかもしれません。今回は、なぜ急にサッシが重くなるのか、そしてその時にはどうすれば良いのかを書いていきたいと思います。

なぜサッシが重くなるのか

①清掃不足

サッシのレールにゴミがあると、サッシが砂を噛んだりゴミが引っ掛かるなどしてサッシが重くなってしまいます。そのためサッシのレールは小まめに掃除機をかけ、たまに雑巾で掃除してあげましょう。ゴミが戸車などに絡んでしまったらサッシを外さないと動きをよくすることができません。そのため普段から清掃を心がけましょう。

②戸車等のパーツの劣化

サッシには戸車という部品があり、線路の上を走る車輪のような働きをしています。電車でもサッシでも車輪が動かなくとスムーズに動かなくなり、サッシが重くなってしまいます。戸車は経年劣化で重くなるので、どんなに気をつけていてもいつかは動きが悪くなります。何年ぐらいで悪くなるかと質問を頂くことがありますが、使用頻度にもよるので一概には言えません。

※様々な戸車

③サッシの巨大化

かつてサッシの高さは1.8m程度が標準でした。しかし90年代後半頃から、室内の日照をよくするために積極的に背が高いサッシが使われるようになります。2mを超えるサッシが使われていることも珍しくなく、そのためサッシの重量が増しました。サッシの重量が増せば増すほどサッシは重くなり、開けにくくなっていきます。

④内外の気圧差が大きい

室内と屋外の気圧差が大きいと、サッシの密着度が高まりサッシの開閉が重くなります。室内が負圧になり室外が正圧になることが多く、その差が大きくなればなるほどサッシは重くなってしまいます。特に上階の方がその差が大きくなりやすく、タワーマンションなどでは女性がサッシを開けられないなんてことも起こっています。以下に、この気圧差と負圧について書いていきたいと思います。

気圧差が生じる原因

①機密性の高さ

マンションの室内は機密性が高いというのがあります。近年のマンションではサッシや玄関ドアの機密性が極めて高く、24時間換気を作動させなければ空気の行き来はごくわずかです。そのため外部と気圧差が生じやすくなってしまいます。

②24時間換気

2003年の建築基準法改正により、住宅には24時間換気の設置が必要になりました。換気方法には3種類ありますが、ほとんどのマンションでは、換気ファンで室内の空気を排気して自然給気で空気を取り入れるようになっています。換気ファンはユニットバスの換気扇を使い、部屋全体の空気の入れ替えを行っているのです。

※多くのマンションは第三種換気です。

効率よく換気をするには、換気ファンで排気するのと同等の空気を給気する必要があります。そのためマンションの壁には自然給気口があり、常にそこを開けておかないとなりません。しかし自然給気口が閉じていると、排気だけが行われて室内が負圧になってしまうのです。

③レンジフード

レンジフードとは、キッチンのコンロの上にある換気扇です。このレンジフードは標準的なものでも、1時間あたり400㎥の空気を廃棄します。そのためレンジフードを使用する際には窓を開けるなどして給気をしなければ、室内が負圧になってしまいます。

※さまざまなレンジフード

特に専有面積が小さいマンションでは、あっという間に負圧になってしまいます。レンジフードの排気量は24時間換気の自然給気口では追いつかない量を排気するので、窓を開けなければ負圧になってしまいます。

どうすれば負圧にならないのか

マンションは機密性が高く、室内の空気を排気する装置があるので、どうしても負圧になりやすくなっています。負圧にならないためには室内に空気を入れるしかなく、壁の自然給気口を開いて、レンジフードを使用する際には窓を開けましょう。レンジフードを長時間動かしていると内外の気圧差が大きくなり、玄関ドアが急激に閉まって怪我をしたケースもありました。

高層マンションでサッシが重くなるのは、これらの負圧に加えて上層階では遮蔽物が少ないので強い風が吹きやすく、窓が外から風で押されているので、窓が簡単に開かなくなってしまうのです。マンションは強制給気システムを取り付けることができないので、窓を開けて給気するしかありません。

レンジフードには同時吸排気型といって、排気をしながら吸気をするレンジフードもあります。しかしマンションでは後から取り付けることはできない場合がほとんどなので、窓を開けるのが最も確実な対策になります。

外部記事:同時給排レンジフードはどういったフードですか(パナソニック)

まとめ

サッシが重くて開けられないのは、さまざまな要因があります。レールの清掃を行い、24時間換気の給気口を開け、レンジフードを使うときは窓を開けるようにしましょう。特にマンション高層階で風が強い日は窓が重くなり、開けにくくなりがちです。普段からの掃除と窓開けで、開けにくかった窓はある程度解消しますので、窓が重いと感じている方はぜひ試してください。

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