世界の変わったマンション /インパクト重視で選んでみました
マンションは英語で言うとapartmentやcondominium、イギリスではflatとも呼ばれていますが、集合住宅を意味しています。日本のマンションは形が大体同じで味気ないという人もいますが、海外には変わったマンションが多くあります。そこで今回は、世界の変わったマンションを紹介していこうと思います。
アブソリュート・タワーズ Absolute Towers
カナダのオンタリオ州にあるマンションで、アブソリュート・ワールドと呼ばれる5棟構成の建物群にある2つのタワーマンションがアブソリュートタワーズと呼ばれています。その形状から、マリリン・モンロー・タワーとも呼ばれれています。ツインタワーは50階建と56階建になっており、高さは179.5 m、161.2 mになっています。
2004年にアブソリュートワールドの4番目のタワーの建築家を選ぶために国際的なデザインコンペティションが開催され、中国の建築家であるマ・ヤンソンが選ばれました。1階から最上階にかけて209度もねじれる奇抜なデザインで、世界で最も美しい超高層ビルの1つと評されたこともあります。ランドマーク的なマンションであり、人気も高いと思われますが、不動産サイトによると同地区の住宅の中では割安で売り出されているようです。もしかすると、住む人を選ぶのかもしれません。
ザ・インターレース The Interlace
シンガポールのセントラル州にある、総戸数1040戸のマンションです。31個のブロックを積み重ねたような特徴的なデザインで、ドイツの建築家オーレ・シェーレンによって設計されました。工事の着工は2007年で、竣工が2013年という大規模プロジェクトでした。
建物は31個に及ぶ6階建のブロックを積み上げていて、上空から見ると六角形になっています。広大な敷地を効率よく使う方法だそうですが、パッと見た感じではブロックを適当に積み上げたような印象さえ受けます。
エンバシーガーデンズ Embassy Gardens
ロンドンのナインエルムズにあるマンションです。アイルランドを拠点にする国際的な不動産会社であるバリーモアグループによって建てられました。総戸数は1900を超え、ショップ、カフェ、バー、レストラン、ビジネススペース、子供の遊び場、ホテルなどを併設しています。
しかしこのマンションの最大の特徴は、地上35メートルの高さに設置された透明のプールです。居住者専用のプールで、泳ぎながらロンドンアイ(テムズ川のサウスバンクにある名物観覧車)とウエストミンスター宮殿を眺めることができます。高所恐怖症の人には厳しいプールですが、この奇抜なプールは多くのメディアに紹介されて話題になっています。
ターニング・トルソ Turning Torso
スウェーデンのスコーネ県にあるマンションで、スカンジナビアで最も高い建物と言われています。また世界で最初にねじれた超高層ビルと言われていて、先に紹介したアブソリュート・タワーズにも大きな影響を与えたようです。1階から最上階の54階まで90度ねじれていて、その建設の様子はディスカバリーチャンネルでも紹介されました。
上階はマンションではなく49階には展望台、50〜52階はプライベートクラブ、会議イベント、レセプション会場、レストランになっています。53階と54階は建設したスウェーデン住宅協同組合(HSB)の会議室になっています。2009年からHSBはこの会議室を一般公開していて、事前予約が必要ですが誰でも使用することが可能です。
8スプルース・ストリート 8 Spruce Street
ニューヨークのマンハッタンにある超高層マンションです。高さ265mの76階建てで、西半球では2番目に高い居住用の建物になります。アメリカの建築家フランク・ゲーリーによる設計で、2006年に着工し2010年に竣工しました。この建物には公立小学校、ダウンタウン病院、公共サービスエリアに商業店舗が含まれています。当初は上半分が分譲マンションで、下半分が賃貸マンションの予定でしたが、ニューヨークの住宅需要の変化に合わせた結果、全て賃貸マンションに設計変更されました。
外壁は金属パネルで覆われていて、天気や季節によって色が変わって見えます。その特徴的な形状から銀色の波とか、空からの滝などと言われているそうです。この金属パネルはコンピュータグラフィックスで描かれた後、3次元CADで設計され、パネルの仕上げは日本で行われたと紹介する記事もありました。ちなみに家賃は下階の1Kでも1月40万円弱で、上階では400万円にもなります。
ボスコ・ヴァーティカル Bosco Verticale
イタリアのミラノにあるタワーマンションで、名称は「垂直の森」を意味します。特徴的な樹木は800本の中高木、5,000本の低木、1.5000本の多年生植物で、ソーラーパネルからの再生可能エネルギーとろ過された廃水を使用して建物の植物の寿命を維持することにより、自給自足のグリーンテクノロジーシステムが採用されています。
設計したミラノの建築家、ステファノ・ボエリは都市部に緑の多い建物を建設することで、二酸化炭素の排出を削減することができるとしており、毎年約44,000ポンドの二酸化炭素が削減できるとしています。また突風により樹木が倒れる危険性も考え、風洞実験を行ったとも説明しています。
沢田マンション
最後に紹介するのは、以前このブログでも紹介した素人の手作りマンションです。建築の専門家でもない人が勝手に建設し、違法状態のまま人が住み続けている稀有なマンションです。どうしてこのようなことになったのか、何度経緯聞いても首を傾げてしまいますが、カルトな人気で全国から人が集まっています。
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まとめ
世界各国には変わったマンションが多数存在します。まだまだ驚くべきマンションは多く存在するので、これからも紹介していきたいと思います。