マンションの基礎知識06 /マンションに登場する人々を整理する

マンションには多くの人が関わって建設され、販売されています。しかし登場する人達はさまざまな名前で呼ばれているので、とてもわかりにくくなっています。売主と デベロッパー は違う人なのでしょうか、今回は、マンションに登場する人々を整理して行きたいと思います。

なぜ呼び方が様々なのか

同じ人を違う名称で呼ぶのは、法律によって呼び方が異なるからです。マンションを建設して販売するまでには多くの法律が関わってくるので、その法律ごとに呼び方が変わってしまいます。また商習慣による違いもあり、さまざまな呼び方が定着しています。そのためマンションについて学ぼうとする人は、本を読んでも誰のことを指して書いてあるか分からず混乱することがあります。そういった方々のために、まとめて見ることにしました。

マンションを買う人

一般的にはマンションオーナーやマンションユーザーといった呼び方をされます。マンションオーナーと呼ぶ場合は、そのマンションに住んでいるかは関係なく買って所有している人を指します。所有して誰かに貸している大家さんもマンションオーナーになります。宅地建物取引業法(以下、宅建業法)ではマンションオーナーは、買主と呼ばれます。

マンションを売る人

マンションを企画して販売する不動産業者をマンションデベロッパーと呼びます。また企画販売の事業を行うことから、事業者と呼ぶ場合もあります。デベロッパーは宅建業法では売主と呼ばれます。販売されているマンションの物件概要には、売主と記載されています。

この売主は、建築基準法や建築士法では建築主と呼ばれます。マンション工事の請負契約に関する注文者が建築主と呼ばれ、デベロッパーはゼネコンなどに工事を発注するので建築主になるのです。また建築士法ではデベロッパーは委託者と呼ばれることもあります。建築士はデベロッパーと設計や工事監理の受託契約を結ぶので、受託者になるのです。

建設業法ではデベロッパーは、ゼネコンに工事を発注するので発注者と呼ばれます。注文者と書かれていることもあります。

マンションを造る人

デベロッパーから依頼を受けて、マンションを造るのがゼネコンと呼ばれる建設会社です。建設業法では、工事を行うゼネコンは役割によってさまざまな呼び方で呼ばれることになります。単に工事をするから建設業者と呼ばれ、請負契約の元請けになるので元請負人とも呼ばれます。そしてゼネコンの現場所長は現場代理人とも呼ばれます。また建築士法では、工事を行う人ということで、工事施工者と記載されています。

呼び方一覧表

これまでを一覧表にまとめると、以下のようになります。

まとめ

マンションの登場人物をまとめてみました。これ以外にも呼び方があるかもしれませんが、大体このくらいを抑えておけばほとんど資料や本を読む際に困らないと思います。

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