管理費が安い管理会社にご用心

マンションの管理費が高いという悩みをよく聞きます。毎月の出費なので少しでも安くしたいという心理は当然のことで、管理費を削減するコンサルタントに依頼する管理組合も多いようです。しかし管理費は安ければ良いというわけではありません。管理費を安くしすぎて失敗したというケースも多いのです。今回は安すぎる管理費がもらたす危険性の話です。

管理費と修繕積立金の違い

マンションを購入すると、ローンの他に毎月支払う費用があります。管理費と修繕積立金です。それぞれいくらなのか知っている人は案外少なく、2つの合計金額で覚えている人、又は全く金額を覚えていない人もいます。この2つは意味も目的も違うので、別々にいくら払っているか覚えておきましょう。

管理費はマンションの共用部の清掃など、マンションの管理に使うお金で管理会社に支払われています。修繕積立金は大規模修繕などマンションの修繕に使われるお金で、管理組合の口座に貯められています。つまり管理費は純粋な支出で、修繕積立金は住人全員の貯金だと思ってください。まずは管理費が何に使われているかをしっかり理解することが必要です。

高い管理費を安くしたい

管理費は管理会社に払っているお金なので、少しでも安くしたいという気持ちになるのは当然です。そこで管理会社を変えようという動きが、あちこちのマンションで見られます。私は以下の2つの理由から、見直しの動きは良いことだと思います。

(1)管理内容を再点検できる

管理会社に毎月いくら払い、何をやってもらっているかを知らないという方は多いと思います。見直しを始めると「ここの清掃って2週間に1回も必要?」とか「管理人さんは毎日いるけど、そんなにいる必要ある?」みたいな様々な意見が出てくるようになるからです。このように管理会社に言われるままの内容で管理を行うのではなく、住人が自分たちで管理を考えるきっかきになります。無駄なことをする必要はありません。また自分達でできることは、自分達でやった方が安上がりです。管理費の見直しをきっかけに、自分達のマンションの管理の仕方を考えることができます。

(2)管理会社を牽制できる

「対応が遅い」「掃除をしてもキレイになっていない」などの住人の不満を背景に、現在の管理会社に変更を検討することを伝えると、大抵の管理会社は慌てます。「対応が遅い」という声に担当者を変えたり、「管理費が高い」という声に値下げを提案してくることもあります。大抵の管理会社は少ない人数で多くの物件を回していますから、どうしても手薄になる物件が出てきます。何も言わないと対応は変わりませんが、管理会社を牽制することで変わることがあります。

管理費を下げるコンサルタント

よく広告に「◯◯棟の物件で、平均25%の管理費削減に成功しました」みたいな文言を見かけますが、この手のコンサルタントには注意が必要です。なぜなら安くした分だけ、成功報酬として受け取るコンサルタントは、住民の都合に関係なく無理な値下げを行うケースがあるからです。

あるマンションが、毎月500万円を管理会社に支払っているとします。削減した額の1ヶ月分が成功報酬として支払う契約でコンサルタントが入ったとします。2割削減できれば、報酬は100万円です。その費用がマンションにとって必要かどうかはさておき、とにかく費用を削減しようと動いてしまうコンサルタントがよくいるのです。

その結果、管理費は安くなったけど散らかり放題のマンションになってしまったり、管理会社の社員の対応が悪くなったりと、さまざまな弊害が出てくるケースがいくつもあります。金額ありきで管理費の見直しを行うと、こんなはずじゃなかったということになりかねないのです。

安すぎる管理会社にも注意

名前を出すと色々と問題になりそうなので伏せておきますが、管理費が圧倒的に安い会社があります。大手管理会社と比べると3割ほど安く、物件によっては4割近く安い提案をする会社です。しかしここの管理会社は、修繕費がとんでもなく高いので有名です。

知人が住んでいるマンションが、その管理会社に乗り換えたのですが、ある日給水ポンプの修理代が高い気がすると連絡してきました。見積書を見ると100万円を遥かに超える金額で、あちこちの部品を交換することになっています。しかし故障の報告書を見ると、バルブが破損しただけに見えます。とてもそんな高額な修理になるとは思えなかったので、その時知り合いだった設備業者に資料を送ってみました。

大体いくらぐらいかかりそうかという質問に「見てみないとなんとも・・・」「このポンプは手間がかかるタイプで、お安くするのは難しくて」などと歯切れが悪いので、住人側には伝えないから概算で教えてくれと言うと、申し訳なさそうに「10万円を超えると思います」とのことでした。すぐにその業者を連れてマンションを訪問し、結局8万円ちょっとで修理ができました。管理会社の見積書を見た設備業者は目を丸くして驚き「こんなの泥棒ですよ」と呆れていました。

ここは大規模修繕も高いことで知られていて、管理費の安さを修繕費で補っているのです。

まとめ

管理費を安くしようというのは良いことですが、金額ありきで中身を見ないと後悔することになりやすいのです。中身を吟味し、自分達に必要なのか不要なのかを検討して、管理会社と交渉したり変えたりしていきましょう。価格が高いのにも安いのにも理由があります。自分達が納得いく方法を探してください。

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